品質管理流通科

2025年9月の記事一覧

最後の体験乗船

品質管理流通科1年生は9月26日金曜日に実習船若竹丸で体験乗船を行いました。

函水生は日数の違いはあっても(本学科は1日間)全員が乗船します。

前日の大雨が嘘のように晴れ渡ったこの日は少し風は残っていましたが

あまり船も揺れずいいコンディションで生徒たちも船の操舵やエンジン

また無線などについて実物を見ながら学ぶことが出来ました。

若竹丸の乗組員をはじめ関係者のみなさまに感謝申し上げます。

次年度からは水産食品科と統合して「食品創造科」となるため

品質管理流通科としての体験乗船はこれで終了です。

ちなみに船でのお昼ごはんは「豚の生姜焼き」でした。

 

拭き取り検査

品質管理流通科3年生は総合実習で前回自分が作った道具を使い拭き取り検査を行いました。

拭き取り検査とは食品工場などの調べたい部分を滅菌した道具で拭き取り

道具に付着した菌を寒天培地で増殖させ可視化しその汚染具合を調べる検査です。

結果が出るのは後日となりますがどのぐらいの菌が出るのか楽しみです。

ちなみに生徒たちは普段使っている実験台を拭きとっていました。

 

ジャムの製造原理を学ぶ

品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習でジャムの製造原理を学ぶため

今が旬の地場産プルーンを使用しじっくり煮詰めていきました。

ジャム類は「果実に砂糖を加えて加熱し煮詰めてゲル状に凝固させたもの」を示し

果肉に含まれるペクチンと砂糖と酸(有機酸)のバランスきちんととれていなければ

ジャム特有のとろみが出てこないので教科書で学んだ知識を活かし生徒たちは取り組みました。

ちなみにこの経験を活かし後日総合実習にてリンゴジャムの製造実習に取り組みます。

 

拭き取り検査準備

品質管理流通科3年生は応用微生物の実習で次回行う拭き取り検査の準備のため

必要な道具の作製を行いました。

拭き取り検査とは空気中に存在し調理器具などに落下して付着する目に見えない菌を

可視化してその汚染度を測定する検査です。

生徒たちはカッターでケント紙を切り抜いた枠作りや竹串とガーゼをタコ糸で結びつけるための

巻結びに苦労ながらガーゼタンポンを作成しました。

ちなみに拭き取り検査は市販のキットが存在するのですが本学科では

まず基礎基本を理解してからということで作成から学んでいます。

 

固形食品の塩分定量

品質管理流通科3年生は食品サイエンス実習で2回目の塩分定量実験を行いました。

前回の試料は液体の醤油を使いましたが固形物測定の場合は

計量した食品を蒸留水に入れ温め塩分を溶解させたものをろ紙でこした液を調べます。

生徒は下2ケタまで表示する電子天秤で決められた量をピッタリとることに苦労していました。

ちなみに今回使用した試料は前に自分たちで作った「ニシン切込み」でした。

 

銀鏡反応

品質管理流通科2年生は食品サイエンスで銀鏡反応の実習を行いました。

具体的にはきれいに洗ったスライドガラスに銀メッキを施し鏡を作製する実験です。

今回は安全な薬品の扱い方だけでなく硝酸銀・アンモニア水・グルコースを使用し

イオン化傾向を含めアルデヒドの還元性などの有機化学についても学びました。

ちなみにこの実験は廃液の処理などをきちんと理解し行わないと

危険なのですがその処理方法も含めて今回は学びました。

 

納豆菌の芽胞染色

品質管理流通科2年生は総合実習で納豆菌の芽胞を観察しました。

芽胞(がほう)形成菌というのは一部の菌が持つ防衛システムのひとつで

菌にとって過酷な環境(水分が無い・高熱など)になると本体は死滅するのですが

種のように芽胞を産み落とし休眠して何年間もその環境に耐えぬいて

また良好な環境になると発芽して生育する菌の事です。

今回は納豆菌を培養したものをマラカイトグリーンなどの染色液で染めて

顕微鏡にて観察しました。

ちなみにこの芽胞は熱などにも強く加熱されても壊されずに残ることが多いので

カレーなどの加熱が不十分だと食中毒の原因となります。

 

沈殿滴定に挑戦

品質管理流通科3年生は食品サイエンスの実習で市販の醤油中の食塩の量を

調べるため硝酸銀を使った沈殿滴定を行いました。

品質管理流通科にとって食品中の成分量を調べる技術の習得はとても大切なことです。

この実験は慣れるのに多少のセンスと時間がかかりますが

生徒たちは苦労しながらも取り組み結果を出していました。

ちなみに含有される成分を調べることを定性試験といい

今回のように含有されている量を調べることを定量試験といいます。

顕微鏡について

品質管理流通科には光学顕微鏡がありいつも微生物実験などに活用しています。

ただ1台あたりの重量がかなり重いためその収納棚もかなり頑丈です。

写真の収納棚は顕微鏡が本校に納品されたときに取り出しやすく

そしてその重さに耐えられるように大工さんに造ってもらったものです。

かなりの年月が経ち東日本大震災なども経験しましたが

びくともせず顕微鏡を守ってくれています。

 

ウニの人工授精

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習にてウニの人工授精と解剖に取り組みました。

本学科は食品系ですが基礎実習では海に親しむことを目的にいろいろチャレンジします。

生徒たちは生きたウニを恐る恐る触っていました。

ちなみに今回のキタムラサキウニ(地方名ノナ)は本校海洋技術科より提供を受けました。

いつもありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いいたします。

レトルトカレー製造

品質管理流通科3年生は総合実習にてレトルトカレーを製造しました。

各調理をした規定量の肉や野菜を人海戦術で袋に詰め封をしたあとに殺菌しますが

量が多すぎても少なすぎてもいけないので生徒はいつにも増して慎重に計量していました。

ちなみに本学科で製造するのは毎年チキンカレーです。

食塩の分離

品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で前回処理した醤油の灰から

食塩を取り出す実験に取り組みました。

今まで学んだ知識を活かしひだ折りしたろ紙をセットした漏斗(ろうと)で

蒸留水に溶かした醤油の灰をこした水を蒸発させると食塩が徐々に析出してきます。

生徒たちはガスバーナーから出る熱の暑さに耐えながら実験を続けていました。

ちなみに写真に載っている今回使用した蒸発皿は生徒たちの生まれるずっと前から

本校にある古強者です。

 

水の残留塩素測定

品質管理流通科2年生は総合実習の授業で残留塩素の測定に取り組みました。

水道水やプールでは塩素が含まれていないと微生物などが繁殖し安全ではなくなるため

その管理がとても大切です。

今回はDPD(N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン)試薬とヨウ化カリウムを利用して

遊離残留塩素と総残留塩素を測定し結合残留塩素まで求めました。

これは対象となる水に粉末薬剤を入れると色づきその濃淡を専用の測定器で比較することにより

簡単に塩素量を知る事ができるので飲料水やプールの水だけでなく排水検査など幅広く使用されます。

生徒たちは実際にしばらく使用せずにいた水道水と数分間出しっぱなしにした水道水

本校のプール水に加え外部で汲んできた地下水を調べその違いと安全性について学びました。

ちなみに昔はオルトトリジンを使用し塩素測定をしていましたが発がん性が指摘されたため

公式な使用が禁止されました。

腸炎ビブリオ検査

品質管理流通科3年生は応用微生物の実習にて腸炎ビブリオ菌の培養試験に取り組みました。

腸炎ビブリオは魚貝類やその加工品によって起こりやすい食中毒菌ですので

日本での発生件数がサルモネラによる食中毒と並んで多いです。

生徒たちはストマッカーやマイクロピペットなど今まで学び使用してきた

器具を駆使し実験に取り組んでいました。

ちなみに腸炎ビブリオは大阪で起きたシラスによる食中毒をきっかけに

大阪大学の藤野恒三郎教授によって発見されました。

磯採集

品質管理流通科1年生は基礎実習の授業で磯採集を行いました。

この日は曇天で雨がパラつくこともあり蒸し暑かったですが

針金に付けたイカの切り身をエサに生徒たちは思い思いの場所で

とても楽しそうにイソガニなどの捕獲に取り組んでいました。

今後は観察やスケッチをしたのち標本にしたいと思います。

ちなみに品質管理流通科1年の生徒は毎年この磯採集を行っているのですが

この頃はカニも警戒心が高くなりあまり捕まえられないことも多くなりました。

しかしなぜか今年はたくさん採れたのですが必要な数だけで残りは海に返しました。