2025年10月の記事一覧
器具の使い方を学ぶ
品質管理流通科2年生は総合実習で微生物実験に使う器具類の扱い方を学びました。
10MLのメスピペットから始まり3ML・1MLと量の少ないものになるにつれ
その扱いが難しくなり失敗者が続出していました。
メスピペットで試料を吸うとき誤飲を防ぐため青梅綿(おうめわた)を適量詰めますが
その量が少なかったり使い終わってもなかなか取り出せなかったりと大苦戦でした。
ちなみに青梅綿は小袖などの着物に詰められていて
昔は寒くなると中に綿を足したり春になると綿を抜いたりしていたそうで
名字で四月一日と書いて「わたぬき」と読むのはここから来ているようです。
上級学校見学
品質管理流通科1年生は10月10日金曜日の晴れた日に上級学校見学を行いました。
これは進学なども見据えた自分たちの将来の目標の一助として早いうちに大学などの上級学校に進む
意味やその空気感を知ってもらうために品質管理流通科1年生が毎年実施しています。
見学したのは函館看護専門学校を皮切りに函館歯科衛生士専門学校
函館短期大学・函館大学を順番に案内していただきました。
実際に大学の大講堂や専門学校の充実した教育設備などを見て回ったことで
生徒たちはずいぶんと刺激をうけたようです。
次年度から本学科は水産食品科と統合され「食品創造科」となるため
品質管理流通科としての上級学校見学は今回でおしまいになりますが
今までこの見学を通してたくさんの生徒たちが進学を志して本校を飛び立ちました。
今年もご協力いただきました学校法人野又学園のみなさまに感謝申し上げます。
薄層クロマトグラフィーに挑戦
品質管理流通科3年生は総合実習で薄層クロマトグラフィーに取り組みました。
薄層クロマトグラフィーとは粉末のシリカゲル(お菓子などの乾燥剤によく使用される)を
薄く塗布したガラス板に液体試料をキャピラリーというガラス管でスポットし展開液につけて
ニンヒドリン溶液を吹きかけ焼き上げてその試料の有無を調べる定性実験です。
つまりペーパークロマトグラフィーの上位版というところでしょうか。
今回は下の写真のようにスプレッダーを使い薄層板作りも行いましたが
作業はなかなか体力とコツのいる作業なので生徒たちは大苦戦していました。
ちなみに今回使った試料は必須アミノ酸を含む17種類のアミノ酸です。
殺菌効果を調べる
品質管理流通科3年生は応用微生物の実習で殺菌効果があるといわれて販売されている
商品などの殺菌効果を調べました。
標準寒天培地を作りその上に納豆菌をたっぷり含んだ水をコンラージ棒で塗り広げて
その中心に殺菌剤を落としどれだけ納豆菌の繁殖が妨げられるかで
その薬剤などの殺菌効果を調べる実験です。
結果は納豆菌の培養のため一定温度で48時間経たないとわかりませんが
今から結果が楽しみだと生徒たちは楽しそうに話していました。
ちなみに世の中にある殺菌効果のある物にはそれぞれ菌や使用環境などに対して
向き不向きがあるので一概に効果があるから良いとか悪いとかと判断はできません。
ワックスがけしました
令和7年(2025年)11月8日土曜日に
本校の創立90周年記念式典が開催されます(参加受付締切済)。
それに伴い品質管理流通科の3つの実験室が控室となるため床ワックスを塗りました。
実験室はたいてい毎日使用しているためなかなかタイミングがつかめずにいましたが
無事にワックスがけが終了いたしました。
ちなみに品質管理流通科の実験室は空気が乾燥したワックスの乾きやすい
毎年1月から3月にワックスがけを実施しています。
カニの観察
品質管理流通科1年生はこの前の水産海洋基礎実習で採集した磯ガニの観察を行いました。
採集生物の形態観察はもちろん種の同定・標本制作までこなしました。
ちなみに今回採集した磯ガニはカニの種類としてはイソガニがほとんどで
その他にはヒライソガニとイシガニが1匹ずついました。
食品添加物(漂白剤の検出)
品質管理流通科3年生は食品サイエンス実習で身近な加工食品に含まれる漂白剤について学びました。
きざんだ試料とリン酸溶液入れた三角フラスコにヨウ素酸カリウムでんぷん用紙を反応させ
色が変化するかどうかを観察しました。
私たちがいつでも新鮮なものを手に入れられる状況(経済的にも含む)ならば
食品添加物に頼らずに生きていけばいいとは思いますが食料自給率の低い日本では
そのままでは食用にできずとも加工することによって食べられる状態にした食品を利用したり
賞味期限を延ばすことにより遠い地域の物を運んできて供給することを可能にしています。
また消費者心理的に黒ずんだ食品などはやはり敬遠されるので
品質を一定に保つ添加物の利用については一長一短なのかなとは思います。
ちなみに食品添加物の漂白剤には酸素の酸化作用を利用し色素を分解する酸化漂白剤と
亜硫酸で色素を還元して漂白する還元漂白剤があります。
豆腐を作る
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習でタンパク質の塩析による凝集(固まること)を
学ぶために豆乳から木綿豆腐を作りました。
実際に豆腐を作り親水コロイドやにがり(塩化マグネシウム)による凝固の原理を
身を持って体験し生徒たちは驚きながらも楽しんでいました。
「料理は科学」という言葉もあるように料理をおいしくするためには
科学知識があればより上達が早いと思います。
ちなみに今回は豆腐を作るために成分の濃い(大豆固形分10%以上)豆乳と
豆腐製造に適した濃度のにがりを使用しました。
体育大会開催!
函館水産高校では毎年恒例の体育大会が開催されました。
この日は天候にも恵まれ絶好の日和となりグラウンドではソフトボールとサッカー
体育館ではバレーボールと楽しそうに生徒たちは汗を流していました。
ちなみに下の写真は水産食品科1年生と品質管理流通科1年生合同チームの様子です。
来年度から上記2つの学科が統合され新学科「食品創造科」へ生まれ変わります。