品質管理流通科

品質管理流通科とは

コロナ禍で学んだこと

数年前日本を含む世界中でCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)がまん延し

マスクを探し歩いたり卒業式を含め様々なイベントが延期や中止されたり

外出の制限がかかるなど我々の行動に変化を求められたのは記憶に新しいです。

当時は品質管理流通科でも手指消毒用アルコールや手洗いの励行のため

ハンドディスペンサーの設置や施設・器具の消毒などあらゆる対策をいたしました。

もちろん今でも変わらず設置され生徒たちは実験前後に良く手を洗っています。

ニュースによると7週連続でコロナ患者が増えているそうなので

夏季休業が明けて生徒たちが学校に戻った時に油断しないよう話したいと思います。

コロナだけでなく病気になると苦しむのは自分です。みなさまもお気をつけください。

津波からの避難

令和7年7月30日水曜日は津波警報が出され本校に避難されてきた近所の方々もおられました。

今回の記事は少し品質管理流通科から離れますが津波からの避難に関連したものです。

下の記事は令和3年度本校のPTAたよりに掲載したもので多少長いですがよければお読みください。

 

みなさんは本校の国旗掲揚台に掲げられている2枚の旗のことをご存じですか?

その旗は国旗と違いある期間のみ掲げられています。その期間とは本校生徒の乗船実習中です。

船舶間での通信のため世界共通で使われる旗を「国際信号旗」と呼び、形と模様と5色の色分けで

区別されたアルファベットの文字旗26枚と数字旗10枚、代表旗3枚、回答旗1枚の計40枚の

旗で構成されています。旗1枚でも意味があり自船が航海中などに掲揚すると相手船に意思を

伝えることができるのですが(国際信号旗による通信を旗旒(きりゅう)信号といいます)2枚以上

組み合わせるとまた別の意味を表すことができます。アルファベットのUとWを表す旗を縦に並べて

マストに掲揚すると相手船の「ご安航を祈る」つまり「貴船の安全な航海を祈ります」という

メッセージとなります。そのため本校でも本科生や専攻科生の乗船実習中その安全な航海を願い

「UW旗」を掲揚しているわけです。

 

少し話題が変わりますが気象庁では2020年6月24日からこの「U旗」を使った取り組みを

始めました。船舶で「U旗」を掲揚すると「あなたは危険に向かっている」という意味になりますが、

海水浴場などでこの「U旗」と同じデザインの旗が振られたり、

掲示されている場合は違う意味となり注意が必要です。その旗の名前は「津波フラッグ」。

津波警報などが発令されたときに掲示され、その意味は「津波が来るから逃げよ」です。

東日本大震災では音声が聞き取りにくい海岸付近で亡くなった人も多く、また、岩手や宮城、福島の

東北3県では、聴覚に障がいのある人の死亡率は障がいのない人に比べて2倍になったそうです。

その反省から「津波フラッグ」を用いることで聴覚に障がいを持った人や波や風で音が聞き取りにくい

レジャー客などへ視覚的に津波警報等の発令と避難を呼びかける取り組みです。

海が恋しくなるこれからの季節、海水浴場や海岸付近で「津波フラッグ」を見かけたら

すぐに避難をしてください。

 

衣類乾燥機

品質管理流通科の製造実習室では実習のたびにたくさんの洗濯物が出ます。

もちろん洗濯は毎回するのですが干す場所に困るので衣類乾燥機を活用しています。

このたび20年ぶりに乾燥機が新しくなりました。

前の乾燥機さん今までありがとう。そしておつかれさまでした。

新しい乾燥機さんこれからよろしくお願いします。

そんなつぶやきを心の中でしながら交換作業いたしました。

ちなみに前回と同じメーカーの乾燥機を買ったら

20年前の乾燥機を乗せる台に今回の乾燥機もぴったり合いました。

 

 

水産高校へ行くには?

品質管理流通科の生徒も7月25日から夏季休業(夏休み)に入りますが

28日には中学生を対象とした一日体験入学(今回分は締切済)が行われます。

たまたま生徒と話していてどのように通学しているのか聞いてみました。

もちろん家族の車での送迎や夏場は自転車通学もありますが電車やバスの利用も多いです。

そこで暑い中汗をかきかき最寄り駅やバス停からの徒歩時間をわたしが調べました。

場所は下の地図を見てほしいのですがバス停では

大野新道側にある「七重浜駅通」から徒歩約3分

国道228号線(上磯線)にある「七重浜」からだと約5分でした。

道南いさりび鉄道「七重浜駅」からは約2分30秒ととっても通いやすいんです。

一日体験入学で来る生徒さんは参考にしてくださいね。

ちなみに10月にも一日体験入学がありますよ。

そして港町の「北海道大学水産学部」と間違ってはいけません。

本校は「函館水産高校」です。

郷土料理を知る

品質管理流通科3年生はいかめしを作りました。

いかめしは農林水産省の「うちの郷土料理」というサイトで

道南地域の郷土料理としてその由来やレシピが紹介されていますが

それぞれ各家庭の味がある料理です。

ただイカの漁獲が減り値段も高くなりつくることも少なくなりました。

しかし道南にある水産高校としてやはりいかめしははずせないかなと

毎年レトルトパウチで作っています。

初めていかめしを作る生徒も多くいましたがそれぞれ一生懸命に取り組んでいました。

ちなみに本学科ではうるち米ともち米半々で作っています。

いやぁ学祭って本当にいいものですね!

第67回北鳳祭(学校祭)が無事終了いたしました。

品質管理流通科の学科展示も大盛況に終わり大変うれしい限りです。

とても暑い中ご来場のみなさま今年もありがとうございました。

また来年のお越しをお待ちいたしております。

それでは来年をお楽しみに。 サヨナラ サヨナラ サヨナラ。

いよいよ一般公開日

いよいよ北鳳祭(学校祭)2日目の一般公開日です。

品質管理流通科3年生はこの日のために買い出しやポスター制作などを

クラスステージなどと並行して準備してきました。

キンッキンに冷えた飲み物とおいしい食べ物でお客様を迎えます。

本校の決戦は日曜日です。

ちなみに学科の冷蔵庫は冷えた飲み物と食材で現在パンパンとなっております。

北鳳祭はじめました

第67回北鳳祭(学校祭)がとうとう始まりました。

みんなが楽しみにしていた本校最大イベントのひとつです。

オープニングから合唱やのぼり披露に続き各クラス対抗のクラスステージでは

品質管理流通科1年生がかわいらしいダンスを発表しました。

ちなみに本校は私服登校のため写真のような制服はありません。

 

北鳳祭リハーサル!

本日は北鳳祭(学校祭)クラスステージリハーサル日です。

リハーサルはもちろん全クラス行いますが品質管理流通科2年生は明日発表する内容について

限られた時間の中で一生懸命音源やライトとダンスを合わせていました。

ちなみに写真は体育館ステージ袖からの撮影です。

かまぼこの原理と実践

品質管理流通科2年生は総合実習で揚げかまぼこを作りました。

これはまず座学で魚肉がどうしてもちもちしたかまぼこになるのかその原理を学び

その知識を活かして実践したものです。

生徒たちは慣れない作業に戸惑いつつも一生懸命に取り組んでいました。

ちなみに食品製造実習を行うこの部屋は温度を一定に保つためエアコンが効いていますが

実習を終えて別教室に移動したとたんに暑くて汗が吹き出しました。

進路実現に向けて

品質管理流通科3年生の教室には写真のようにネクタイの結び方のプリントが貼ってあります。

本校は私服登校のため制服が無く進学・就職活動ではスーツでの活動となり

ネクタイが必要になる生徒も多いためです。

最初は結ぶとき慣れない手つきでしたがだいぶ板についてきました。

ちなみにすでにそれぞれの進路実現に向け面接練習が始まっています。

完成しました

品質管理流通科3年生が実習で製作し真空凍結乾燥機で乾燥させていた

フリーズドライのお味噌汁が完成しました。

これまでの製作過程は前に投稿したものをご確認ください。

お湯を入れるだけでわかめと豆腐とねぎのお味噌汁が楽しめます。

ちなみに袋には酸化を防ぐため窒素ガスが充填されています。

フリーズドライとたなばた

品質管理流通科3年生が先日取り組んだフリーズドライの味噌汁ですが

現在真空凍結乾燥機(東京理化器械製)に入れて水分を飛ばす工程に入っています。

写真のようにだんだんと見慣れた姿(黒く見えるのはわかめ)になってきました。

ちなみに函館では7月7日に七夕が行われ小学生を中心に子どもたちが夕暮れから

浴衣などを着て各家庭や商店などを回り竹に短冊七夕まつりから始まる歌を歌うと

お菓子をもらうことのできる風習があり生徒たちはこれ(フリーズドライの味噌汁)配れるかなと

言っていましたが味噌汁もらって喜ぶ渋い小学生はいないと話しておきました。

昔はどこの家庭も訪問出来ましたが今は竹の飾りを飾っているところのみ訪問していいようです。

ドライイーストの観察

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習の授業でイースト酵母の観察をしました。

今回使用したのは写真のドライイーストですが酵母は菌に比べて比較的大きく危険性もなく

初心者が顕微鏡で観察するには扱いやすいので本学科では時々使用します。

ちなみにドライイーストは自然界に存在するイースト酵母からパン作りに適したものを

純粋培養したものでこの商品の原産国はフランスです。

フリーズドライ製品を作ってみる

品質管理流通科3年生は総合実習でフリーズドライ製品を作りました。

通常固体の氷は温度上昇で溶けて液体の水となりその後蒸発して水蒸気になりますが(水の三態)

凍らせた水分は真空下では氷から液体を経由せずに直接蒸発(昇華)する現象を利用し

凍らせた食品を真空下で乾燥させる技術をフリーズドライと言い

利点としては乾燥しているので軽く扱いやすくお湯を注ぐだけで元の味や香りが戻ります。

市販品ではインスタントコーヒーやたまごスープが代表的な商品になります。

生徒たちはフリーズドライ品を普段食べているし授業で習って知識はありますが

もちろん作るのは初めてなのでワクワク楽しみながら作業していました。

ちなみに今回は味噌汁のフリーズドライを作りましたが完全に凍結後

真空凍結乾燥機という機械に入れ乾燥させるため完成までには時間がかかります。

白玉粉と上新粉

品質管理流通科2年生は白玉粉と上新粉を使いアミロースとアミロペクチンについて学びました。

白玉粉の原料はもち米で上新粉の原料はうるち米(いわゆる白米)です。

白玉粉を使うともちもちとしただんごができ上新粉ならコシのしっかりしただんごができます。

これはもち米のでんぷんがほぼ100%アミロペクチンで炊くと粘りが出る性質に対し

うるち米におおよそ2割含むでんぷんアミロースにはその効果が無いためです。

そのでんぷんの性質の違いに生徒たちは驚いていました。

ちなみに品種(銘柄)によってその比率はだいぶ違いますが

日本で食べられるうるち米(ジャポニカ米)がアミロース2割でアミロペクチン8割だとすると

東南アジア等で食べられているお米(インディカ米)はアミロース3割でアミロペクチン7割のため

パラパラ感が強く出るので料理に合わせたお米の選択が大切です。

 

 

避難訓練

品質管理流通科3年生は避難訓練の一環として煙体験を行いました。

北斗消防署のご指導のもと行われた煙体験ではスモークマシンの煙を充満させた室内に入りましたが

とても視界が悪く生徒たちは煙に巻かれる恐ろしさを実感していました。

ちなみに本校では毎年全校生徒対象に1・2年生はグラウンドなどへの避難訓練を行い

3年生は煙体験を実施しています。

プランクトンの観察

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習の授業でプランクトン観察を行いました。

前回の観察対象は中学理科でおなじみの玉ねぎの細胞でしたが今回は水産高校らしく

植物性プランクトンの珪藻と動物性プランクトンのアルテミアです。

生徒たちは動く観察対象にとても苦労しながらスライドガラスに固定しスケッチしていました。

ちなみに今回の資料は本校の海洋技術科が培養したものを分けていただきました。

海洋技術科のみなさまありがとうございました。

 

食品を凍結する理由

品質管理流通科3年生は総合実習にて凍結曲線について学びました。

食品は冷凍して-18℃以下にすることにより微生物の増殖が抑えられるので長持ちしますが

その温度までにいかに早く到達するかが重要です。

理由はゆっくり冷凍(緩慢凍結)すると細胞の中の水分が凍結する時に細胞壁を壊し

解凍する時に溶け出るドリップという液にうま味や栄養が逃げてしまうからです。

生徒たちは氷に塩を混ぜた寒剤で魚を冷やしながら凍るまでの温度変化を

温度計とストップウォッチとにらめっこしながら記録しグラフ化していました。

ちなみに今回使用した魚の「うみたなご」はメスのお腹の中で泳げる程度まで大きくなってから

産む卵胎生で稚魚をたくさん産むので東北地方では安産祈願として食べられたりしますが

山陰地方では逆子を避ける意味で妊婦さんに食べさせない風習があります。

 

消化酵素の役割を知る

品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で市販の消化酵素剤を使用しその効果を確認しました。

消化酵素は唾液や大根などに含まれますが米飯などを食べる時によく噛んだり

大根おろしにして一緒に摂取するとでんぷんを分解して胃腸の消化を助けてくれるので

これらの酵素のアミラーゼ(ジアスターゼ)は胃腸薬などに成分として含まれていることがあります。

実験ではでんぷん水溶液にタカヂア錠(写真)を乳鉢ですりつぶしたものを入れ

人の体温ぐらいまで温めてでんぷんがきちんと分解されているかなどの確認をしました。

ちなみに今回使用した消化酵素のタカヂアスターゼは1894年に高峰譲吉博士によって発見され

その優れた効能から小説「吾輩は猫である」にも登場します。