品質管理流通科とは
乳酸菌数の測定
品質管理流通科3年生は総合実習で市販の乳酸菌飲料を使い乳酸菌数の測定に挑みました。
写真にあるようにクリーンベンチ内で試料を希釈したあとに
前回自分で用意したBCP加プレートカウント培地を使用し培養します。
インキュベータという定温を維持できる機械で72時間培養後その数を測定することとなります。
ちなみに今回の試料はNewヤクルトです。
発色剤の効果を知ろう②
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で前回の実習で仕込み
1週間冷蔵庫で熟成させた豚もも肉を使用して発色の違いを学びました。
前回塩こしょうだけ塗り込んだもの(A)とそれに発色剤として亜硝酸ナトリウムを足したもの(B)に
加えてAに食紅で色をつけたもの(C)をゆでてその違いを観察しましたが
写真の通りだいぶ色合いなどの違いが出ました(上からB→A→C)。
ちなみにこの実習を行ったのは29日(肉の日)でした。
着色料の検査
品質管理流通科2年生は総合実習で羊毛の毛糸を使い
合成着色料と天然着色料のそれぞれの性質とその利用方法を学びました。
簡単に言うと合成着色料のタール色素が酸性下では羊毛を染色する性質を利用して
その食品に使用されている色素の判別を行いましたがそれぞれ違いがはっきり出ました。
ちなみに毛糸に昔函館の十字街などにあった「ちはるや」の名前が
書いてあるシールが貼ってありとても懐かしく思いました。
ケルダール法による粗タンパク質の定量②
品質管理流通科3年生は食品サイエンス実習で前回処理した試料を使い
粗タンパク質の定量を行いました。
実際には機械が大部分の処理を行ってくれるので作業量は多くないのですが
最後の仕上げとしてきっちりと各班ごとに滴定をしこの日の実習を終えました。
ちなみに今回試料としたのはブリの若魚であるイナダでした。
食品製造と衛生
品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習で食品製造に
必要な手洗いや実習服・マスクの着用法などを学びました。
まずはブラックライトで光るジェルを手につけて手洗いをしたあとブラックライトに当てて
ちゃんとジェルが落とせているか確認するとやはり洗い残しが多かったです。
その後白い長靴を履いてエアーシャワーを通ると生徒たちは歓声ををあげていました。
乳酸菌の検査
品質管理流通科3年生は総合実習で乳酸菌の検査のため培地作成準備を行いました。
今回観察しようとしている乳酸菌の生育環境は糖やタンパク質が豊富な環境が多く自分でアミノ酸を
合成する能力を持たない菌が多いため普段使用している標準寒天培地では培養ができません。
そのためBCP加プレートカウント培地を使用することとなります。
ちなみにこの培地は食品衛生法に基づく「乳及び乳製品の成分規格に関する省令」で発酵乳および
乳酸菌飲料の乳酸菌数測定法培地として指定されている定められた公定培地となりますので
発酵乳や乳酸菌飲料・アイスクリーム中の乳酸菌数測定ができます。
発色剤の効果を知ろう
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で発色剤の効果について学びました。
豚もも肉塊に塩こしょうをしたものを各班2つ作り
片方には発色剤として使用されている亜硝酸ナトリウムを塗り込みました。
乳鉢で粒のブラックペッパーをすりつぶしたり2種類の岩塩を選択したりと
食品を作るとは思えないくらい化学実験らしい光景でした。
ちなみに今回作った豚肉は冷蔵庫で一週間寝かせ来週その効果を調べることになります。
ケルダール法による粗タンパク質の定量
品質管理流通科3年生は食品サイエンス実習にて代表的な粗タンパク質の定量法である
ケルダール法に取り組みました。
試料を硫酸と分解触媒と共に加熱するとタンパク質を構成するアミノ酸のアミノ基が
アンモニアとなり硫酸と結合して硫酸アンモニウムとなるのでアルカリ性にして加熱し
発生するアンモニア量を後日滴定によって定量します。
高度な実験ですが生徒たちは頭を悩ませながらも取り組んでいました。
ちなみにこのケルダール法は19世紀に開発され現在でも信頼できる方法として利用されており
本校にはスイスBUCHI社製のケルダール窒素分析システムが導入されています。
カニの樹脂標本つくり
品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習で前に七重浜で採集し
乾燥させた磯ガニを樹脂に封入しました。
まずカニをケースに入れポリエステル樹脂を流し込みデシケーターに入れ
ポンプで真空状態にして中まで樹脂を詰め込み
2週間ほど置いて樹脂が完全に固まったらひたすら紙やすりで削っていきます。
ちなみに何の種類かわかるように「種名」を書いたプレートも入れます。
薄層クロマトグラフィー②
品質管理流通科3年生は総合実習で薄層クロマトグラフィーを使い
自分たちで作ったニシンの切り込みのアミノ酸を調べました。
前回は水溶液のアミノ酸でしたが今回は固体なので乳鉢ですりつぶし
スルホサリチル酸水溶液を加え遠心分離機にかけて試料をを作るところから始めることとなり
なかなか作業量が多めでしたが3年生にもなるとさすがに手早く済ませていました。
ちなみに本来品質管理流通科の実習は同じことをしないのですが
前回は薄層クロマトグラフィーの意味と手順を学び
今回は食品中の遊離アミノ酸量測定に主眼をおいて行いました。
酵素による消化
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習でタンパク質の酵素による消化を学びました。
イカ塩辛はゴロ(肝臓)を加えることでその消化酵素(プロテアーゼ)により
自己消化される作用を利用していますが世の中にはこれ以外にも複数の消化酵素があります。
今回は実験ではその他にキウイ(アクチニジン)肉質軟化剤(パパイン含有)を
タンパク質であるゼラチンに乗せどれだけ溶けるのか観察しました。
ちなみに本来ゼリーはゼラチンを使用するため消化酵素を含む果物(パイナップル・キウイなど)は
ゼラチンが溶けてしまうので使用できませんがその果物をある程度加熱すると
消化酵素がその性質を失う(失活)するため缶詰の果物では溶けることはありません。
器具の使い方を学ぶ
品質管理流通科2年生は総合実習で微生物実験に使う器具類の扱い方を学びました。
10MLのメスピペットから始まり3ML・1MLと量の少ないものになるにつれ
その扱いが難しくなり失敗者が続出していました。
メスピペットで試料を吸うとき誤飲を防ぐため青梅綿(おうめわた)を適量詰めますが
その量が少なかったり使い終わってもなかなか取り出せなかったりと大苦戦でした。
ちなみに青梅綿は小袖などの着物に詰められていて
昔は寒くなると中に綿を足したり春になると綿を抜いたりしていたそうで
名字で四月一日と書いて「わたぬき」と読むのはここから来ているようです。
上級学校見学
品質管理流通科1年生は10月10日金曜日の晴れた日に上級学校見学を行いました。
これは進学なども見据えた自分たちの将来の目標の一助として早いうちに大学などの上級学校に進む
意味やその空気感を知ってもらうために品質管理流通科1年生が毎年実施しています。
見学したのは函館看護専門学校を皮切りに函館歯科衛生士専門学校
函館短期大学・函館大学を順番に案内していただきました。
実際に大学の大講堂や専門学校の充実した教育設備などを見て回ったことで
生徒たちはずいぶんと刺激をうけたようです。
次年度から本学科は水産食品科と統合され「食品創造科」となるため
品質管理流通科としての上級学校見学は今回でおしまいになりますが
今までこの見学を通してたくさんの生徒たちが進学を志して本校を飛び立ちました。
今年もご協力いただきました学校法人野又学園のみなさまに感謝申し上げます。
薄層クロマトグラフィーに挑戦
品質管理流通科3年生は総合実習で薄層クロマトグラフィーに取り組みました。
薄層クロマトグラフィーとは粉末のシリカゲル(お菓子などの乾燥剤によく使用される)を
薄く塗布したガラス板に液体試料をキャピラリーというガラス管でスポットし展開液につけて
ニンヒドリン溶液を吹きかけ焼き上げてその試料の有無を調べる定性実験です。
つまりペーパークロマトグラフィーの上位版というところでしょうか。
今回は下の写真のようにスプレッダーを使い薄層板作りも行いましたが
作業はなかなか体力とコツのいる作業なので生徒たちは大苦戦していました。
ちなみに今回使った試料は必須アミノ酸を含む17種類のアミノ酸です。
殺菌効果を調べる
品質管理流通科3年生は応用微生物の実習で殺菌効果があるといわれて販売されている
商品などの殺菌効果を調べました。
標準寒天培地を作りその上に納豆菌をたっぷり含んだ水をコンラージ棒で塗り広げて
その中心に殺菌剤を落としどれだけ納豆菌の繁殖が妨げられるかで
その薬剤などの殺菌効果を調べる実験です。
結果は納豆菌の培養のため一定温度で48時間経たないとわかりませんが
今から結果が楽しみだと生徒たちは楽しそうに話していました。
ちなみに世の中にある殺菌効果のある物にはそれぞれ菌や使用環境などに対して
向き不向きがあるので一概に効果があるから良いとか悪いとかと判断はできません。
ワックスがけしました
令和7年(2025年)11月8日土曜日に
本校の創立90周年記念式典が開催されます(参加受付締切済)。
それに伴い品質管理流通科の3つの実験室が控室となるため床ワックスを塗りました。
実験室はたいてい毎日使用しているためなかなかタイミングがつかめずにいましたが
無事にワックスがけが終了いたしました。
ちなみに品質管理流通科の実験室は空気が乾燥したワックスの乾きやすい
毎年1月から3月にワックスがけを実施しています。
カニの観察
品質管理流通科1年生はこの前の水産海洋基礎実習で採集した磯ガニの観察を行いました。
採集生物の形態観察はもちろん種の同定・標本制作までこなしました。
ちなみに今回採集した磯ガニはカニの種類としてはイソガニがほとんどで
その他にはヒライソガニとイシガニが1匹ずついました。
食品添加物(漂白剤の検出)
品質管理流通科3年生は食品サイエンス実習で身近な加工食品に含まれる漂白剤について学びました。
きざんだ試料とリン酸溶液入れた三角フラスコにヨウ素酸カリウムでんぷん用紙を反応させ
色が変化するかどうかを観察しました。
私たちがいつでも新鮮なものを手に入れられる状況(経済的にも含む)ならば
食品添加物に頼らずに生きていけばいいとは思いますが食料自給率の低い日本では
そのままでは食用にできずとも加工することによって食べられる状態にした食品を利用したり
賞味期限を延ばすことにより遠い地域の物を運んできて供給することを可能にしています。
また消費者心理的に黒ずんだ食品などはやはり敬遠されるので
品質を一定に保つ添加物の利用については一長一短なのかなとは思います。
ちなみに食品添加物の漂白剤には酸素の酸化作用を利用し色素を分解する酸化漂白剤と
亜硫酸で色素を還元して漂白する還元漂白剤があります。
豆腐を作る
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習でタンパク質の塩析による凝集(固まること)を
学ぶために豆乳から木綿豆腐を作りました。
実際に豆腐を作り親水コロイドやにがり(塩化マグネシウム)による凝固の原理を
身を持って体験し生徒たちは驚きながらも楽しんでいました。
「料理は科学」という言葉もあるように料理をおいしくするためには
科学知識があればより上達が早いと思います。
ちなみに今回は豆腐を作るために成分の濃い(大豆固形分10%以上)豆乳と
豆腐製造に適した濃度のにがりを使用しました。
体育大会開催!
函館水産高校では毎年恒例の体育大会が開催されました。
この日は天候にも恵まれ絶好の日和となりグラウンドではソフトボールとサッカー
体育館ではバレーボールと楽しそうに生徒たちは汗を流していました。
ちなみに下の写真は水産食品科1年生と品質管理流通科1年生合同チームの様子です。
来年度から上記2つの学科が統合され新学科「食品創造科」へ生まれ変わります。
最後の体験乗船
品質管理流通科1年生は9月26日金曜日に実習船若竹丸で体験乗船を行いました。
函水生は日数の違いはあっても(本学科は1日間)全員が乗船します。
前日の大雨が嘘のように晴れ渡ったこの日は少し風は残っていましたが
あまり船も揺れずいいコンディションで生徒たちも船の操舵やエンジン
また無線などについて実物を見ながら学ぶことが出来ました。
若竹丸の乗組員をはじめ関係者のみなさまに感謝申し上げます。
次年度からは水産食品科と統合して「食品創造科」となるため
品質管理流通科としての体験乗船はこれで終了です。
ちなみに船でのお昼ごはんは「豚の生姜焼き」でした。
拭き取り検査
品質管理流通科3年生は総合実習で前回自分が作った道具を使い拭き取り検査を行いました。
拭き取り検査とは食品工場などの調べたい部分を滅菌した道具で拭き取り
道具に付着した菌を寒天培地で増殖させ可視化しその汚染具合を調べる検査です。
結果が出るのは後日となりますがどのぐらいの菌が出るのか楽しみです。
ちなみに生徒たちは普段使っている実験台を拭きとっていました。
ジャムの製造原理を学ぶ
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習でジャムの製造原理を学ぶため
今が旬の地場産プルーンを使用しじっくり煮詰めていきました。
ジャム類は「果実に砂糖を加えて加熱し煮詰めてゲル状に凝固させたもの」を示し
果肉に含まれるペクチンと砂糖と酸(有機酸)のバランスきちんととれていなければ
ジャム特有のとろみが出てこないので教科書で学んだ知識を活かし生徒たちは取り組みました。
ちなみにこの経験を活かし後日総合実習にてリンゴジャムの製造実習に取り組みます。
拭き取り検査準備
品質管理流通科3年生は応用微生物の実習で次回行う拭き取り検査の準備のため
必要な道具の作製を行いました。
拭き取り検査とは空気中に存在し調理器具などに落下して付着する目に見えない菌を
可視化してその汚染度を測定する検査です。
生徒たちはカッターでケント紙を切り抜いた枠作りや竹串とガーゼをタコ糸で結びつけるための
巻結びに苦労ながらガーゼタンポンを作成しました。
ちなみに拭き取り検査は市販のキットが存在するのですが本学科では
まず基礎基本を理解してからということで作成から学んでいます。
固形食品の塩分定量
品質管理流通科3年生は食品サイエンス実習で2回目の塩分定量実験を行いました。
前回の試料は液体の醤油を使いましたが固形物測定の場合は
計量した食品を蒸留水に入れ温め塩分を溶解させたものをろ紙でこした液を調べます。
生徒は下2ケタまで表示する電子天秤で決められた量をピッタリとることに苦労していました。
ちなみに今回使用した試料は前に自分たちで作った「ニシン切込み」でした。
銀鏡反応
品質管理流通科2年生は食品サイエンスで銀鏡反応の実習を行いました。
具体的にはきれいに洗ったスライドガラスに銀メッキを施し鏡を作製する実験です。
今回は安全な薬品の扱い方だけでなく硝酸銀・アンモニア水・グルコースを使用し
イオン化傾向を含めアルデヒドの還元性などの有機化学についても学びました。
ちなみにこの実験は廃液の処理などをきちんと理解し行わないと
危険なのですがその処理方法も含めて今回は学びました。
 
納豆菌の芽胞染色
品質管理流通科2年生は総合実習で納豆菌の芽胞を観察しました。
芽胞(がほう)形成菌というのは一部の菌が持つ防衛システムのひとつで
菌にとって過酷な環境(水分が無い・高熱など)になると本体は死滅するのですが
種のように芽胞を産み落とし休眠して何年間もその環境に耐えぬいて
また良好な環境になると発芽して生育する菌の事です。
今回は納豆菌を培養したものをマラカイトグリーンなどの染色液で染めて
顕微鏡にて観察しました。
ちなみにこの芽胞は熱などにも強く加熱されても壊されずに残ることが多いので
カレーなどの加熱が不十分だと食中毒の原因となります。
沈殿滴定に挑戦
品質管理流通科3年生は食品サイエンスの実習で市販の醤油中の食塩の量を
調べるため硝酸銀を使った沈殿滴定を行いました。
品質管理流通科にとって食品中の成分量を調べる技術の習得はとても大切なことです。
この実験は慣れるのに多少のセンスと時間がかかりますが
生徒たちは苦労しながらも取り組み結果を出していました。
ちなみに含有される成分を調べることを定性試験といい
今回のように含有されている量を調べることを定量試験といいます。
顕微鏡について
品質管理流通科には光学顕微鏡がありいつも微生物実験などに活用しています。
ただ1台あたりの重量がかなり重いためその収納棚もかなり頑丈です。
写真の収納棚は顕微鏡が本校に納品されたときに取り出しやすく
そしてその重さに耐えられるように大工さんに造ってもらったものです。
かなりの年月が経ち東日本大震災なども経験しましたが
びくともせず顕微鏡を守ってくれています。
ウニの人工授精
品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習にてウニの人工授精と解剖に取り組みました。
本学科は食品系ですが基礎実習では海に親しむことを目的にいろいろチャレンジします。
生徒たちは生きたウニを恐る恐る触っていました。
ちなみに今回のキタムラサキウニ(地方名ノナ)は本校海洋技術科より提供を受けました。
いつもありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いいたします。
レトルトカレー製造
品質管理流通科3年生は総合実習にてレトルトカレーを製造しました。
各調理をした規定量の肉や野菜を人海戦術で袋に詰め封をしたあとに殺菌しますが
量が多すぎても少なすぎてもいけないので生徒はいつにも増して慎重に計量していました。
ちなみに本学科で製造するのは毎年チキンカレーです。
食塩の分離
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で前回処理した醤油の灰から
食塩を取り出す実験に取り組みました。
今まで学んだ知識を活かしひだ折りしたろ紙をセットした漏斗(ろうと)で
蒸留水に溶かした醤油の灰をこした水を蒸発させると食塩が徐々に析出してきます。
生徒たちはガスバーナーから出る熱の暑さに耐えながら実験を続けていました。
ちなみに写真に載っている今回使用した蒸発皿は生徒たちの生まれるずっと前から
本校にある古強者です。
水の残留塩素測定
品質管理流通科2年生は総合実習の授業で残留塩素の測定に取り組みました。
水道水やプールでは塩素が含まれていないと微生物などが繁殖し安全ではなくなるため
その管理がとても大切です。
今回はDPD(N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン)試薬とヨウ化カリウムを利用して
遊離残留塩素と総残留塩素を測定し結合残留塩素まで求めました。
これは対象となる水に粉末薬剤を入れると色づきその濃淡を専用の測定器で比較することにより
簡単に塩素量を知る事ができるので飲料水やプールの水だけでなく排水検査など幅広く使用されます。
生徒たちは実際にしばらく使用せずにいた水道水と数分間出しっぱなしにした水道水
本校のプール水に加え外部で汲んできた地下水を調べその違いと安全性について学びました。
ちなみに昔はオルトトリジンを使用し塩素測定をしていましたが発がん性が指摘されたため
公式な使用が禁止されました。
腸炎ビブリオ検査
品質管理流通科3年生は応用微生物の実習にて腸炎ビブリオ菌の培養試験に取り組みました。
腸炎ビブリオは魚貝類やその加工品によって起こりやすい食中毒菌ですので
日本での発生件数がサルモネラによる食中毒と並んで多いです。
生徒たちはストマッカーやマイクロピペットなど今まで学び使用してきた
器具を駆使し実験に取り組んでいました。
ちなみに腸炎ビブリオは大阪で起きたシラスによる食中毒をきっかけに
大阪大学の藤野恒三郎教授によって発見されました。
磯採集
品質管理流通科1年生は基礎実習の授業で磯採集を行いました。
この日は曇天で雨がパラつくこともあり蒸し暑かったですが
針金に付けたイカの切り身をエサに生徒たちは思い思いの場所で
とても楽しそうにイソガニなどの捕獲に取り組んでいました。
今後は観察やスケッチをしたのち標本にしたいと思います。
ちなみに品質管理流通科1年の生徒は毎年この磯採集を行っているのですが
この頃はカニも警戒心が高くなりあまり捕まえられないことも多くなりました。
しかしなぜか今年はたくさん採れたのですが必要な数だけで残りは海に返しました。
メロンゼリー
品質管理流通科3年生は総合実習にてメロンゼリーを製造しました。
おおきな赤肉メロンからはとても甘い匂いがし実習室は瞬く間にメロンの香りに包まれての作業となり
なかでも生徒たちは初めてカップ詰めを経験して楽しそうでした。
ちなみに今回のメロンからは例年以上にたくさんの果肉がとれたので
いつもの倍以上の大きなカップゼリーとなりました。
塩分の分離
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習にて醤油から塩化ナトリウム(食塩)のみを
取り出す実験に取り組みました。
この実験では醤油を蒸発皿に定量取りひたすら水分を飛ばすのですが
その時にどうしても煙がたくさん出るためドラフトチャンバーを使用しました。
ドラフトチャンバーとは有害な煙などを強制排気するボックス状の機械です。
最終的にマッフル炉にて醤油を完全に灰にしたら来週はいよいよ食塩を取り出す実験です。
ちなみに2023年11月に開催された水銀に関する水俣条約第5回締約国会議にて段階的に
全ての一般照明用蛍光灯の製造や輸出入が2027年末までに終了・廃止と決定しました。
本校にあるドラフトチャンバーは20年以上前の物なので中についている照明が
蛍光灯でしたがもちろん全てLED照明に交換を終えています。
板かまぼこに苦戦
品質管理流通科2年生は総合実習で板かまぼこ作りに挑戦しました。
あらかじめ調味されたすり身を板に乗せて形を整えるだけですが
柔らかいすり身をきれいに成型するのはなかなか難しかったようです。
今回の授業ではひとり1個作成しましたがやはりそれぞれの性格が出て製品の出来に直結しました。
ちなみに品質管理流通科では基本的に同じ実習を2度は行いません。
生徒たちは幅広い知識と経験をこれからも積み重ねていきます。
食品技能コンテスト参加
毎年この時期は水産高校で食品系を学ぶ生徒が一堂に会して
その知識と技量を競う全国大会が開かれます。
その名も「全国水産・海洋高等学校食品技能コンテスト」。
今回で23回目を数えるこの大会は今年も昨年に引き続き長崎大学にご協力いただき
8月19・20日に水産学部を会場として行われました。
コンテストの内容は筆記問題と実技試験からなり
実技試験は基本実技の魚の捌き方と応用実技の有機酸の定量試験となります。
本校から今年参加したのは品質管理流通科3年佐藤龍貴くんで
夏季休業中も学校に登校しその技量を少しでも高めるため補習に取り組んでいました。
そして長崎の暑い夏に負けず熱い戦いが繰り広げられ残念ながら結果は3位。
全国から集まった強豪に一歩及ばず本人も悔しがっていましたが
とてもいい経験になったと思います。暑い中おつかれさまでした。
ちなみに佐藤くんは本校の生徒会長です。
コロナ禍で学んだこと
数年前日本を含む世界中でCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)がまん延し
マスクを探し歩いたり卒業式を含め様々なイベントが延期や中止されたり
外出の制限がかかるなど我々の行動に変化を求められたのは記憶に新しいです。
当時は品質管理流通科でも手指消毒用アルコールや手洗いの励行のため
ハンドディスペンサーの設置や施設・器具の消毒などあらゆる対策をいたしました。
もちろん今でも変わらず設置され生徒たちは実験前後に良く手を洗っています。
ニュースによると7週連続でコロナ患者が増えているそうなので
夏季休業が明けて生徒たちが学校に戻った時に油断しないよう話したいと思います。
コロナだけでなく病気になると苦しむのは自分です。みなさまもお気をつけください。
津波からの避難
令和7年7月30日水曜日は津波警報が出され本校に避難されてきた近所の方々もおられました。
今回の記事は少し品質管理流通科から離れますが津波からの避難に関連したものです。
下の記事は令和3年度本校のPTAたよりに掲載したもので多少長いですがよければお読みください。
みなさんは本校の国旗掲揚台に掲げられている2枚の旗のことをご存じですか?
その旗は国旗と違いある期間のみ掲げられています。その期間とは本校生徒の乗船実習中です。
船舶間での通信のため世界共通で使われる旗を「国際信号旗」と呼び、形と模様と5色の色分けで
区別されたアルファベットの文字旗26枚と数字旗10枚、代表旗3枚、回答旗1枚の計40枚の
旗で構成されています。旗1枚でも意味があり自船が航海中などに掲揚すると相手船に意思を
伝えることができるのですが(国際信号旗による通信を旗旒(きりゅう)信号といいます)2枚以上
組み合わせるとまた別の意味を表すことができます。アルファベットのUとWを表す旗を縦に並べて
マストに掲揚すると相手船の「ご安航を祈る」つまり「貴船の安全な航海を祈ります」という
メッセージとなります。そのため本校でも本科生や専攻科生の乗船実習中その安全な航海を願い
「UW旗」を掲揚しているわけです。
少し話題が変わりますが気象庁では2020年6月24日からこの「U旗」を使った取り組みを
始めました。船舶で「U旗」を掲揚すると「あなたは危険に向かっている」という意味になりますが、
海水浴場などでこの「U旗」と同じデザインの旗が振られたり、
掲示されている場合は違う意味となり注意が必要です。その旗の名前は「津波フラッグ」。
津波警報などが発令されたときに掲示され、その意味は「津波が来るから逃げよ」です。
東日本大震災では音声が聞き取りにくい海岸付近で亡くなった人も多く、また、岩手や宮城、福島の
東北3県では、聴覚に障がいのある人の死亡率は障がいのない人に比べて2倍になったそうです。
その反省から「津波フラッグ」を用いることで聴覚に障がいを持った人や波や風で音が聞き取りにくい
レジャー客などへ視覚的に津波警報等の発令と避難を呼びかける取り組みです。
海が恋しくなるこれからの季節、海水浴場や海岸付近で「津波フラッグ」を見かけたら
すぐに避難をしてください。
衣類乾燥機
品質管理流通科の製造実習室では実習のたびにたくさんの洗濯物が出ます。
もちろん洗濯は毎回するのですが干す場所に困るので衣類乾燥機を活用しています。
このたび20年ぶりに乾燥機が新しくなりました。
前の乾燥機さん今までありがとう。そしておつかれさまでした。
新しい乾燥機さんこれからよろしくお願いします。
そんなつぶやきを心の中でしながら交換作業いたしました。
ちなみに前回と同じメーカーの乾燥機を買ったら
20年前の乾燥機を乗せる台に今回の乾燥機もぴったり合いました。
水産高校へ行くには?
品質管理流通科の生徒も7月25日から夏季休業(夏休み)に入りますが
28日には中学生を対象とした一日体験入学(今回分は締切済)が行われます。
たまたま生徒と話していてどのように通学しているのか聞いてみました。
もちろん家族の車での送迎や夏場は自転車通学もありますが電車やバスの利用も多いです。
そこで暑い中汗をかきかき最寄り駅やバス停からの徒歩時間をわたしが調べました。
場所は下の地図を見てほしいのですがバス停では
大野新道側にある「七重浜駅通」から徒歩約3分
国道228号線(上磯線)にある「七重浜」からだと約5分でした。
道南いさりび鉄道「七重浜駅」からは約2分30秒ととっても通いやすいんです。
一日体験入学で来る生徒さんは参考にしてくださいね。
ちなみに10月にも一日体験入学がありますよ。
そして港町の「北海道大学水産学部」と間違ってはいけません。
本校は「函館水産高校」です。
郷土料理を知る
品質管理流通科3年生はいかめしを作りました。
いかめしは農林水産省の「うちの郷土料理」というサイトで
道南地域の郷土料理としてその由来やレシピが紹介されていますが
それぞれ各家庭の味がある料理です。
ただイカの漁獲が減り値段も高くなりつくることも少なくなりました。
しかし道南にある水産高校としてやはりいかめしははずせないかなと
毎年レトルトパウチで作っています。
初めていかめしを作る生徒も多くいましたがそれぞれ一生懸命に取り組んでいました。
ちなみに本学科ではうるち米ともち米半々で作っています。
いやぁ学祭って本当にいいものですね!
第67回北鳳祭(学校祭)が無事終了いたしました。
品質管理流通科の学科展示も大盛況に終わり大変うれしい限りです。
とても暑い中ご来場のみなさま今年もありがとうございました。
また来年のお越しをお待ちいたしております。
それでは来年をお楽しみに。 サヨナラ サヨナラ サヨナラ。
いよいよ一般公開日
いよいよ北鳳祭(学校祭)2日目の一般公開日です。
品質管理流通科3年生はこの日のために買い出しやポスター制作などを
クラスステージなどと並行して準備してきました。
キンッキンに冷えた飲み物とおいしい食べ物でお客様を迎えます。
本校の決戦は日曜日です。
ちなみに学科の冷蔵庫は冷えた飲み物と食材で現在パンパンとなっております。
北鳳祭はじめました
第67回北鳳祭(学校祭)がとうとう始まりました。
みんなが楽しみにしていた本校最大イベントのひとつです。
オープニングから合唱やのぼり披露に続き各クラス対抗のクラスステージでは
品質管理流通科1年生がかわいらしいダンスを発表しました。
ちなみに本校は私服登校のため写真のような制服はありません。
北鳳祭リハーサル!
本日は北鳳祭(学校祭)クラスステージリハーサル日です。
リハーサルはもちろん全クラス行いますが品質管理流通科2年生は明日発表する内容について
限られた時間の中で一生懸命音源やライトとダンスを合わせていました。
ちなみに写真は体育館ステージ袖からの撮影です。
かまぼこの原理と実践
品質管理流通科2年生は総合実習で揚げかまぼこを作りました。
これはまず座学で魚肉がどうしてもちもちしたかまぼこになるのかその原理を学び
その知識を活かして実践したものです。
生徒たちは慣れない作業に戸惑いつつも一生懸命に取り組んでいました。
ちなみに食品製造実習を行うこの部屋は温度を一定に保つためエアコンが効いていますが
実習を終えて別教室に移動したとたんに暑くて汗が吹き出しました。
進路実現に向けて
品質管理流通科3年生の教室には写真のようにネクタイの結び方のプリントが貼ってあります。
本校は私服登校のため制服が無く進学・就職活動ではスーツでの活動となり
ネクタイが必要になる生徒も多いためです。
最初は結ぶとき慣れない手つきでしたがだいぶ板についてきました。
ちなみにすでにそれぞれの進路実現に向け面接練習が始まっています。