品質管理流通科

津波からの避難

令和7年7月30日水曜日は津波警報が出され本校に避難されてきた近所の方々もおられました。

今回の記事は少し品質管理流通科から離れますが津波からの避難に関連したものです。

下の記事は令和3年度本校のPTAたよりに掲載したもので多少長いですがよければお読みください。

 

みなさんは本校の国旗掲揚台に掲げられている2枚の旗のことをご存じですか?

その旗は国旗と違いある期間のみ掲げられています。その期間とは本校生徒の乗船実習中です。

船舶間での通信のため世界共通で使われる旗を「国際信号旗」と呼び、形と模様と5色の色分けで

区別されたアルファベットの文字旗26枚と数字旗10枚、代表旗3枚、回答旗1枚の計40枚の

旗で構成されています。旗1枚でも意味があり自船が航海中などに掲揚すると相手船に意思を

伝えることができるのですが(国際信号旗による通信を旗旒(きりゅう)信号といいます)2枚以上

組み合わせるとまた別の意味を表すことができます。アルファベットのUとWを表す旗を縦に並べて

マストに掲揚すると相手船の「ご安航を祈る」つまり「貴船の安全な航海を祈ります」という

メッセージとなります。そのため本校でも本科生や専攻科生の乗船実習中その安全な航海を願い

「UW旗」を掲揚しているわけです。

 

少し話題が変わりますが気象庁では2020年6月24日からこの「U旗」を使った取り組みを

始めました。船舶で「U旗」を掲揚すると「あなたは危険に向かっている」という意味になりますが、

海水浴場などでこの「U旗」と同じデザインの旗が振られたり、

掲示されている場合は違う意味となり注意が必要です。その旗の名前は「津波フラッグ」。

津波警報などが発令されたときに掲示され、その意味は「津波が来るから逃げよ」です。

東日本大震災では音声が聞き取りにくい海岸付近で亡くなった人も多く、また、岩手や宮城、福島の

東北3県では、聴覚に障がいのある人の死亡率は障がいのない人に比べて2倍になったそうです。

その反省から「津波フラッグ」を用いることで聴覚に障がいを持った人や波や風で音が聞き取りにくい

レジャー客などへ視覚的に津波警報等の発令と避難を呼びかける取り組みです。

海が恋しくなるこれからの季節、海水浴場や海岸付近で「津波フラッグ」を見かけたら

すぐに避難をしてください。