品質管理流通科とは
薄層クロマトグラフィー②
品質管理流通科3年生は総合実習で薄層クロマトグラフィーを使い
自分たちで作ったニシンの切り込みのアミノ酸を調べました。
前回は水溶液のアミノ酸でしたが今回は固体なので乳鉢ですりつぶし
スルホサリチル酸水溶液を加え遠心分離機にかけて試料をを作るところから始めることとなり
なかなか作業量が多めでしたが3年生にもなるとさすがに手早く済ませていました。
ちなみに本来品質管理流通科の実習は同じことをしないのですが
前回は薄層クロマトグラフィーの意味と手順を学び
今回は食品中の遊離アミノ酸量測定に主眼をおいて行いました。
酵素による消化
品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習でタンパク質の酵素による消化を学びました。
イカ塩辛はゴロ(肝臓)を加えることでその消化酵素(プロテアーゼ)により
自己消化される作用を利用していますが世の中にはこれ以外にも複数の消化酵素があります。
今回は実験ではその他にキウイ(アクチニジン)肉質軟化剤(パパイン含有)を
タンパク質であるゼラチンに乗せどれだけ溶けるのか観察しました。
ちなみに本来ゼリーはゼラチンを使用するため消化酵素を含む果物(パイナップル・キウイなど)は
ゼラチンが溶けてしまうので使用できませんがその果物をある程度加熱すると
消化酵素がその性質を失う(失活)するため缶詰の果物では溶けることはありません。
器具の使い方を学ぶ
品質管理流通科2年生は総合実習で微生物実験に使う器具類の扱い方を学びました。
10MLのメスピペットから始まり3ML・1MLと量の少ないものになるにつれ
その扱いが難しくなり失敗者が続出していました。
メスピペットで試料を吸うとき誤飲を防ぐため青梅綿(おうめわた)を適量詰めますが
その量が少なかったり使い終わってもなかなか取り出せなかったりと大苦戦でした。
ちなみに青梅綿は小袖などの着物に詰められていて
昔は寒くなると中に綿を足したり春になると綿を抜いたりしていたそうで
名字で四月一日と書いて「わたぬき」と読むのはここから来ているようです。
上級学校見学
品質管理流通科1年生は10月10日金曜日の晴れた日に上級学校見学を行いました。
これは進学なども見据えた自分たちの将来の目標の一助として早いうちに大学などの上級学校に進む
意味やその空気感を知ってもらうために品質管理流通科1年生が毎年実施しています。
見学したのは函館看護専門学校を皮切りに函館歯科衛生士専門学校
函館短期大学・函館大学を順番に案内していただきました。
実際に大学の大講堂や専門学校の充実した教育設備などを見て回ったことで
生徒たちはずいぶんと刺激をうけたようです。
次年度から本学科は水産食品科と統合され「食品創造科」となるため
品質管理流通科としての上級学校見学は今回でおしまいになりますが
今までこの見学を通してたくさんの生徒たちが進学を志して本校を飛び立ちました。
今年もご協力いただきました学校法人野又学園のみなさまに感謝申し上げます。
薄層クロマトグラフィーに挑戦
品質管理流通科3年生は総合実習で薄層クロマトグラフィーに取り組みました。
薄層クロマトグラフィーとは粉末のシリカゲル(お菓子などの乾燥剤によく使用される)を
薄く塗布したガラス板に液体試料をキャピラリーというガラス管でスポットし展開液につけて
ニンヒドリン溶液を吹きかけ焼き上げてその試料の有無を調べる定性実験です。
つまりペーパークロマトグラフィーの上位版というところでしょうか。
今回は下の写真のようにスプレッダーを使い薄層板作りも行いましたが
作業はなかなか体力とコツのいる作業なので生徒たちは大苦戦していました。
ちなみに今回使った試料は必須アミノ酸を含む17種類のアミノ酸です。