品質管理流通科

品質管理流通科とは

白玉粉と上新粉

品質管理流通科2年生は白玉粉と上新粉を使いアミロースとアミロペクチンについて学びました。

白玉粉の原料はもち米で上新粉の原料はうるち米(いわゆる白米)です。

白玉粉を使うともちもちとしただんごができ上新粉ならコシのしっかりしただんごができます。

これはもち米のでんぷんがほぼ100%アミロペクチンで炊くと粘りが出る性質に対し

うるち米におおよそ2割含むでんぷんアミロースにはその効果が無いためです。

そのでんぷんの性質の違いに生徒たちは驚いていました。

ちなみに品種(銘柄)によってその比率はだいぶ違いますが

日本で食べられるうるち米(ジャポニカ米)がアミロース2割でアミロペクチン8割だとすると

東南アジア等で食べられているお米(インディカ米)はアミロース3割でアミロペクチン7割のため

パラパラ感が強く出るので料理に合わせたお米の選択が大切です。

 

 

避難訓練

品質管理流通科3年生は避難訓練の一環として煙体験を行いました。

北斗消防署のご指導のもと行われた煙体験ではスモークマシンの煙を充満させた室内に入りましたが

とても視界が悪く生徒たちは煙に巻かれる恐ろしさを実感していました。

ちなみに本校では毎年全校生徒対象に1・2年生はグラウンドなどへの避難訓練を行い

3年生は煙体験を実施しています。

プランクトンの観察

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習の授業でプランクトン観察を行いました。

前回の観察対象は中学理科でおなじみの玉ねぎの細胞でしたが今回は水産高校らしく

植物性プランクトンの珪藻と動物性プランクトンのアルテミアです。

生徒たちは動く観察対象にとても苦労しながらスライドガラスに固定しスケッチしていました。

ちなみに今回の資料は本校の海洋技術科が培養したものを分けていただきました。

海洋技術科のみなさまありがとうございました。

 

食品を凍結する理由

品質管理流通科3年生は総合実習にて凍結曲線について学びました。

食品は冷凍して-18℃以下にすることにより微生物の増殖が抑えられるので長持ちしますが

その温度までにいかに早く到達するかが重要です。

理由はゆっくり冷凍(緩慢凍結)すると細胞の中の水分が凍結する時に細胞壁を壊し

解凍する時に溶け出るドリップという液にうま味や栄養が逃げてしまうからです。

生徒たちは氷に塩を混ぜた寒剤で魚を冷やしながら凍るまでの温度変化を

温度計とストップウォッチとにらめっこしながら記録しグラフ化していました。

ちなみに今回使用した魚の「うみたなご」はメスのお腹の中で泳げる程度まで大きくなってから

産む卵胎生で稚魚をたくさん産むので東北地方では安産祈願として食べられたりしますが

山陰地方では逆子を避ける意味で妊婦さんに食べさせない風習があります。

 

消化酵素の役割を知る

品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で市販の消化酵素剤を使用しその効果を確認しました。

消化酵素は唾液や大根などに含まれますが米飯などを食べる時によく噛んだり

大根おろしにして一緒に摂取するとでんぷんを分解して胃腸の消化を助けてくれるので

これらの酵素のアミラーゼ(ジアスターゼ)は胃腸薬などに成分として含まれていることがあります。

実験ではでんぷん水溶液にタカヂア錠(写真)を乳鉢ですりつぶしたものを入れ

人の体温ぐらいまで温めてでんぷんがきちんと分解されているかなどの確認をしました。

ちなみに今回使用した消化酵素のタカヂアスターゼは1894年に高峰譲吉博士によって発見され

その優れた効能から小説「吾輩は猫である」にも登場します。