品質管理流通科

2025年11月の記事一覧

溶質と溶媒

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習で正しい溶液の作り方を学びました。

今回は塩化ナトリウム(いわゆる食塩)としょ糖(いわゆる砂糖)を使い

指定された濃度・量の塩水と砂糖水を作りました。

小数点2桁まで計量することのできる秤で正確に量りとることはもちろんですが

正しい量りとり方を学ぶことが目的です。

計算で出した規定量をこぼさず量り必要な蒸留水で溶かすだけですが慣れないと難しい作業です。

なぜこの練習をするのかというと塩や砂糖ならケガをすることはありませんが

実験に必要な薬品類を量るときにボロボロこぼしていてはケガと失敗の原因となるからです。

このあと自分たちが作った塩水・砂糖水は塩分計と糖度計でその数値を調べ

きちんとできているか確認しました。

ちなみに下の写真の上から塩分計・低糖度計・高糖度計です。

冷凍食品(焼きおにぎり)製造

品質管理流通科3年生は総合実習で今まで学んだ知識を活かし冷凍食品作りに取り組みました。

冷凍品とは一般的に-18℃以下の食品や食材を指しますが

これらは低温下で管理されるため微生物による腐敗などの影響を受けにくく長期保存が可能です。

しかしおいしく作るためには冷凍時に細胞の破壊を少なくするために

急速に冷やし最大氷結晶生成帯を30分以内に通過するのが良いとされていますので

本学科では急速凍結庫を使用して凍結し酸化防止のため窒素ガス充填してパック詰めしています。

ちなみに今回使用したお米はふっくりんこです。

1日防災学校

本校では11月27日「1日防災学校」を開催いたしました。

この行事は第3次学校安全の推進に関する計画(令和4年閣議決定)に基づき

生徒が安全に関する資質・能力を確実に育くむことができるよう

防災教育の一環として毎年開催されています。

午前中は各学年ごとに取り組む内容は違いますが

下の写真は品質管理流通科3年生が本物のダンボールベッドを使い

その組み立て方などについて学んでいるところです。

午後からはシェイクアウトとして全校生徒が津波の到来を想定し4階に避難訓練しましたが

今年は7月30日に本当の避難警報が出され不安に思った生徒も多かったのか

とても熱のこもった訓練となりました。

今年も1日防災学校の開催にご協力いただきました渡島総合振興局や北斗市の関係者の

みなさまに感謝いたします。

 

 

洗剤のはたらき②

品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で界面活性剤がどうして(油)汚れを落とすのか

その原理と役割について学びました。

洗剤に含まれる界面活性剤は洗濯物を傷めることなく汚れを落とすことができますが

それは界面活性剤が水になじむ親水基と油になじむ親油基(疎水基)を合わせ持つ

特異な分子構造をしているためです。

皮脂汚れなど主な原因は油成分なので界面活性剤の親油基がくっつきますが

反対の作用をする親水基は水にひっぱられるので結果として汚れは落ち

その現象をローリングアップ現象といいます。

今回は実際にごま油と毛糸や綿の布を使い浸透・分散・乳化を体験しました。

ちなみに界面活性剤は特徴別にその用途に応じて使い分けられており

シャンプーやボディソープなどに使われる陰イオン系(アニオン)や

リンスや柔軟剤に使われる陽イオン系(カチオン)などがあります。

 

サケフレークの製造

品質管理流通科2年生は総合実習でサケフレークを作りました。

本当ならば北海道で漁獲され魚卵を抜いた後のメスの身を使ったりするのですが

みなさんご存じの通り今年も鮭が不漁で代用品として養殖のギンザケで製作しました。

ちなみに今回加工したサケはチリ産でした。

 

実験器具の扱いを学ぶ

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習で2年生以降によく使うガラス実験器具の

使用方法について学びました。

基本的な実験器具ばかりでしたが中学校で使ったことのないものも多く

安全な実験の心構えを考えながらメニスカスを読み正しく計量する手順などに取り組みました。

当たり前ですが実験は基本的に安全ですが100%の保証はできません。

どんなにいい結果が出てもケガをしたりすればそれは失敗です。

器具の正しい使用と安全に実験を行う知識が一番大切なことです。

ちなみに本学科の水産海洋基礎実習では今まで海に親しむことなどを主眼に行ってきましたが

これからは少し2年生に備えた実験実習が多くなります。

カニの樹脂標本つくり(放課後補習編)

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習4時間でカニの樹脂標本つくりに取り組みましたが

欠席したりきれいに削ることに熱中しすぎて作業が遅れた生徒たちが

放課後に実験室で続きを行いました。

思い思いの作業スピードでしたが無事終了するとうれしそうでした。

ちなみにこの補習は提出日までに完成させるため必ず出なければなりませんが

部活動や家の用事などで出られる日はその生徒よって様々ですし

帰る時間から逆算して作業するため1日で終わらないことがあります。

 

みかんのシラップ漬け

品質管理流通科3年生は総合実習でみかんのシラップ漬けを作りました。

温めて外果皮(フラベド)が剥きやすくなったみかんの皮を剥いて白い筋(アルベド)をとり

薄皮に包まれた中の房(じょうのう)ひとつひとつに分けます。

そのあと薄い酸と薄いアルカリ溶液でじょうのうの薄皮を剥き

十分水さらししたあとシラップと一緒にカップに入れ殺菌して完成です。

ちなみに生徒たちと話していたらみかんの缶詰を食べたことがない生徒がいて

昔はポテトサラダに半月切りした魚肉ソーセージとともに入っていた話をしても通じませんでした。

確かに今はいろんなおいしいものが世の中にあふれているのは事実ですが

みかんの缶詰は日本発祥ですからこれからも大切にしたいものです。

洗剤のはたらき

品質管理流通科2年生は食品サイエンス実習で食器用洗剤を使用して

界面活性剤のはたらきと汚れが落ちる仕組みを学びました。

蒸留水で100倍・250倍・500倍・1000倍・2000倍に薄めた各洗剤液に

同じ大きさに切ったフェルトを浮かべると最初は浮かんでいたフェルトが

界面活性剤の力によりその浮力を失い沈みますが洗剤液の濃さによってその時間に差が出ます。

生徒たちはその差をストップウォッチ片手に一生懸命記録していました。

ちなみにその結果をフリーハンドでグラフにしましたがなかなか苦労していました。

リンゴジャム作り

品質管理流通科2年生は総合実習でリンゴジャム製造に取り組みました。

前に別の授業で小規模に実験室でプルーンジャムを作り原理を学び

その知識を生かして今回は製造実習に臨みました。

ちなみに瓶詰めにした今回のジャム原料は七飯町産でした。

カニの樹脂標本の仕上げ②

品質管理流通科1年生は水産海洋基礎実習にて

前回作業の続きでカニの樹脂標本の表面を磨き完成させました。

この作業は集中力と忍耐が必要となりますが

できあがりを楽しみに耐水サンドペーパーの目が粗い120番から始まり

240番・400番・600番・1200番を経てようやく仕上げの2000番にたどり着き

最後にプラスチックポリッシャーでピカピカに磨き上げました。

ちなみにこの授業を休んだり作業が遅いと

後日放課後の居残り補習で完成させるまで作業は続きます。

 

 

 

水分活性の測定

品質管理流通科3年生は総合実習でコンウェイユニットを使用し

食品の品質を保持する上で重要な水分活性(食品中の自由水の割合)を調べました。

理由は食品の腐敗原因のひとつに微生物の繁殖があり

その繁殖に利用できる食品中の水分を自由水(利用できない水分を結合水)といい

食品中の自由水の量が少なければ見た目水分が多くても微生物は繁殖しにくくなり

その食品の保存性を高めることができるからで

地味な検査ではありますが信頼性のある重要な検査方法(平衡重量法)です。

ちなみに本学科には水分活性を自動で計測してくれるスイス・ノバシーナ社製の

水分活性測定装置もあるので実験が正確にできたか知るために

自分たちがコンウェイユニットで出した結果と計測装置が出した結果とを

最後は比べて終わりましたが比べた結果はナイショです。

 

 

EDTA溶液を作る

品質管理流通科3年生は総合実習で今後挑戦するキレート滴定に向けて

EDTA溶液作りに取り組みました。

時間はたっぷりあるのですが下四桁まで読み取れる精密天秤を使用し試料を量りとり溶かしたあと

一滴もこぼさずメスフラスコに入れ標線に合わせて蒸留水を調整するという少し細かい作業に

得意不得意はありますがやはり生徒たちは苦労していました。

ちなみにEDTAとはエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムのことです。

 

ペーパークロマトグラフィー

品質管理流通科2年生は総合実習でペーパークロマトグラフィーの原理を学びました。

ペーパークロマトグラフィーはろ紙などにしみこませた試料を混ざっているもの別に

分離させ簡単に分けることがことができる実験です。

簡単に言うとろ紙につけた物質はろ紙とのくっつきやすさの相性や分子の大きさによって

溶媒(今回は蒸留水)を伝ってあがる速度が違うのでその違いを利用しています。

3年生になると同じ原理を使った薄層クロマトグラフィーに挑戦します。

ちなみに今回は黒インクを使用し黒色は赤・青・黄色の三原色にはっきり分かれました。

 

カニの樹脂標本の仕上げ①

品質管理流通科1年生は前に七重浜で採集した磯ガニをポリエステル樹脂で固めました。

今回の水産海洋基礎実習はその仕上げとして樹脂のデコボコした表面を

耐水サンドペーパーで一心不乱に削る作業となります。

ちなみに流し固めた樹脂は思ったよりも表面がゆがんでいるので平らにするために

それこそ修行僧のように削る作業を繰り返すのでそれに耐え忍び自分と向き合う心が大切です。